【要約記事】
現在、アメリカじゅうに4000店近くの寿司レストランがあり、年商20憶ドルを超えている。しかし、わずか50年前にはアメリカ人のほとんどは寿司のすの字も聞いたことがなかった。
アメリカでの日本の寿司の発祥はロサンゼルス
トレバー・コーソンの『The Story of Sushi: An Unlikely Saga of Raw Fish and Rice』によると、アメリカでの日本の寿司の発祥はロサンゼルスだという。
1966年、日本のビジネスマン、金井紀年が日本から寿司職人と自分の妻をロスに連れてきて、リトルトーキョーにある日本食レストラン「川福」でにぎり寿司バーをオープンさせた。
レストランはにぎわったが客は日本人ばかりで、アメリカ人はいなかった。しかし、リトルトーキョーにさらに寿司が食べられる場所が増えると、アメリカで稼ぐことができるという噂が本国日本へと伝わった。
日本での寿司作りには、厳しく制約の多い伝統やしきたりがある。これに嫌気がさしていた若い職人たちが、アメリカにやってきてロスで自立するようになったと伝えられている。
1970年代、ハリウッドスターたちが寿司ブームの火付け役に
1970年、リトルトーキョーの外、20世紀フォックススタジオの隣に、寿司バーが初めて出現した。「Osho」というその店は、ファッショナブルな有名人たちを惹きつけ、俳優のユル・ブリンナーもランチタイムの常連だった。
それから、テレビ映画『将軍 SHOGUN』が公開されたことが、アメリカと日本の文化の関係を変えた大きな転換点となった。
『将軍』はこれまでのアメリカ作品とは比べものにならないほど、日本の衣装、文化、食べ物がきちんと考証された内容だった。『将軍』ブームと同時期に、日本で好景気が重なり、70年代後半から80年代はじめにかけて多くの日本のビジネスがアメリカにもたらされた。それにともなって、日本人が続々とアメリカに渡るようになった。そんな日本人の日本食への郷愁とアメリカ人の日本文化への傾倒が合わさって、日本食とくに寿司への関心が大いに高まった。
寿司は中華料理同様、瞬く間に広がり、どこででも食べられるようになった。今日、アメリカ人はピザを食べに行く感覚で寿司を食べに行く。心と口を大きく開けば、いまや食文化は世界に広がり、更にその地にあった進化を遂げていくのだ。
この記事への反応
中国なら見れば日本のラーメンは別物で日本式ラーメンが逆輸入されてる
寿司も一緒でアメリカ式寿司があって良いと思うし食の多様性は広がって欲しい
最早アメリカのSUSHIと日本の寿司は別物で、それは邪道王道に関わらずアメリカ文化として誕生したSUSHIが誕生したと認識してもいい、日本がかつて伝来の文化を独自進化したのと同じこと、良いもの受け入れられるものは伝わり発展する
日本の寿司としてカルフォルニアロールが出されると違和感を覚えるけど
端からカルフォルニアロールとして出されたら美味しく頂く。
ローカライズで根付いたのなら、それは一つの食文化やろ
自分が高校生だった20年前は、まだアメリカでは生魚を食うのは野蛮人と言ってたけどね。
寿司だけじゃなく、箸を使うのもバカにしてたくらいなのに。
「木の枝で日本人は生の魚を食う」
それがアメリカ人の常識だった。時代はすっかり変わったんだね。
以前はカリフォルニアロールwwwとか言ってたけど
実際にカリフォルニアロール食ってからアメリカ人すげぇってなった
食わず嫌いしてる人はぜひ食べてみてくれ
食文化も他国と共有化してきたからこそ、美味しさのバリエーションが増えたと考えると先人に感謝だな~
アボカドとサーモンのお寿司は神の食べ物だよ
正直なところ、サーモン、アボカド、クリームチーズの組み合わせを考えた人は天才だと思う。不味いわけがない。
おいらもカリフォルニアロール大好き。
おすすめはドラゴンロールとかスパイダーとか。
もう立派なカリフォルニアの食文化だにゃ。
元記事:カラパイヤ
https://karapaia.com/archives/52235614.html